凛子のつれづれ

歯科で働くこと・組織の在り方を気ままに書いています。

つれづれ70  ヘルプシーキング

 

《ヘルプシーキング》なる言葉、ご存知でしょうか?

 

つい最近『仕事はじぶんひとりでやらない』(小田木朝子氏著)という本の紹介で知りました。

 

この本の副題には【助けを求める力】とあります。

 

どんな仕事をするにせよ、

自分一人しか存在しない職場ならまだしも、大抵は複数の人達の集合体によって存在します。

 

こと、チームワークが組織の運営に非常に深く関わる場合、この考え方はとても大切であると感じているのは私だけではないはず。

 

ご興味のある方は一読されたし。

 

助けを求めることに抵抗がある人もおられましょうが、仕事の【目的】を考えれば、その抵抗は不要。

 

そう、目的が大事。

 

「なぜそれをやっているのか?」

「今のやり方で利益・不利益を被るのは誰なのか」

「どうしたら不利益を最小限に出来るのか」

 

こうしたことを念頭に業務を行わなければ、協力やフォローといった環境からは程遠く。

 

「助けを求めるのは仕事が出来ないと思われる」

「助けを求めて人に頼るより自分でやった方が早いことが多い」

「助けを求めるのは他の人も忙しいのに迷惑がかかる」・・・

 

こんな風に思ってしまうのは、あなたの独りよがりか

今の職場環境に信頼関係が乏しいかです。

 

もちろん、自分でやってしまった方が早い場合もありますよ。

いつもいつもなんでも一人でやっていては、疲れとストレスが溜まるばかり。

疲れとストレスが蓄積されてくると、イライラも出てきます。

 

そのイライラを不意に周囲にぶつけてしまえば、

「あの人なに一人でイライラしてるのかねぇ」なんて冷めた目で見られてしまう。

 

「誰も自分の大変さなんてわかってくれてない・分かりっこない」なんて段々意固地になってゆく。

 

あーあーあー負のスパイラル。

 

でもこれかつての自分です。お恥ずかしいですが。

こんなこと、今となっては不毛過ぎて笑えます。

 

だからこそ、声を大にして言いたい!

 

そんな独りよがりな仕事ほど虚しいものは無く、

協力し合って初めて組織はうまく回るのです。

 

協力できない組織はただの【個の集団】です。

そこにはピりついた空気と失敗をあざけり、人を否定する環境がフツーの日常です。

そういう環境での仕事もツライものです。

 

助けを求めることをいとわない組織は

人の失敗は弱さや理解の不足と捉え、フォローする体制があります。

限られた時間の中で遂行しなければならない業務には複数の手が入り、次の業務が滞りなく行われます。

 

一人で仕事を抱えることは、美学からは程遠く。

自分が思うほど周囲の人達は助けや協力を求められることに抵抗はないはずです。

と、思いたい。

 

もし、助けを求めることにに対して抵抗の強い組織であれば

そこには信頼関係や一人一人の特性を認めることに対する理解の欠如があるのでしょう。

 

誰のために

なんのために

目の前の仕事をしているのか?

 

それを考えれば、助けを求めることは容易いことです。

 

複数の人が存在する組織での仕事の在り方で優先されるべきこと・ものは【自分】以外です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

凛子