凛子のつれづれ

歯科で働くこと・組織の在り方を気ままに書いています。

つれづれ59 あうんの呼吸

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仕事をする上で、多くを語らずとも仲間や上司と息の合った動きができると気持ちの良いものです。

 

一方、

毎回同じ指示や確認をしながら行う仕事は、

互いに多少のストレスを抱えているので、イラつく場面が多くなりがちです。

 

これは、コミュニケーションと相手を知ろうとするか否かの違いではあるのですが。

 

実は毎度毎度、指示や確認があるのはコミュニケーションが出来ているからではなく。

その逆です。

意外とお気づきでない方がいらっしゃる。

 

あうん(阿吽)の呼吸とは

二人以上が一つの事をする時の微妙なタイミングや気持ち。また、それが一致すること

 語源由来辞典より

 

歯科医院でのドクターとのやり取りの中で、阿吽の呼吸で仕事が出来れば、診療そのものを始め、組織の運営も円滑にできるというもの。

 

特に、診療補助時はそれがとても大切なことだと考えます。

よく、言われるのがドクターの手を先読みする事。

次に何をするか理解をしていれば、言われずとも準備をし必要なものを黙って差し出すことが出来ます。

 

バキューム一つとっても、

吸引や圧排をして欲しい場所でしっかりとその目的が果たされれば、患者さん(様)の負担を軽減すると同時に、うがいの頻発がないのでその分診療効率もよくなります。

 

練和する印象材やセメントの硬さがドクターの好みや求めに応じた硬さに練和出来れば、失敗は少ないので二度手間を防げます。

 

もう既にお分かりかと思いますが、

相手の求めていることを理解していなければ阿吽の呼吸で仕事は到底できず。

 

 

相手の求めていることを知る方法

 

普段から相手の言うことに耳を傾け,

相手の行動を観察することです。

日頃の指摘や注意は裏を返せば、

「自分には、自分の時にはこうして欲しい」という表れでもあるのです。

ここを聞き落としていつも右から左にテキトーに聞き流していると、

「何度言ったら分かるんだ!」とお小言に変わるわけです。

こうなるとある意味自業自得。

 

やり方も観ていれば、

使用するもの・好んで使うもの、ちょっとしたこだわりを知ることができるので、

次回からそれを踏まえてアシスト業務にあたることができます。

相手が何を望んでいるか・必要としているかを理解しようとすれば、

次にはそれを行動に移し、その積み重ねが阿吽の呼吸で作業が出来てくるというわけ。

 

その理解の過程には、言われたことだけの受け身ではなく、

時には自ら、確認することも必要。

 

「○○の時は○○を使いますか?」とか

「さっきの○○の場合は○○の方が良かったですか?」とか。

そうして、トライ&エラーをしながら次に生かしていけばいいんです。

意外と、その確認を怠って自分の思い込みで動いて注意を受けてしまうという事も。

もったいない。

聞くことは恥でもなんでもないこと。

 

ドクターサイドだってそうです。

いちいち、いちいち同じこと指示してないで、

「○○の時はこうしてくれると助かる」とか

「さっきはこうしてくれたけど、△△の方がやりやすかったな」とか

希望をフィードバックしてくれたら、有難い限りなのです。

そうすれば、いらだち紛れに語気が荒くなることもなかろうに。

同じ事をいつも何度も言われると、

「自分は信頼されていないのか?」と感じる人もいます。

毎度変わらない指示をされているのを見聞きすると、

時間がもったいないなと感じてしまうのは自分だけでしょうか?

 

要するにです。

互いの意向を確認するコミュニケーションが出来ていない組織が、無駄な作業を増やし、それが最終的には患者さん(様)の負担となってくるのです。

 

阿吽の呼吸で仕事をするには

相手を知ること。

相手の必要を知ること。

相手の考えを理解しようとすること。

これが必要なのではないかと考えます。

 

それが果たせた時には

気持ちよく仕事が出来たなと感じることができるでしょう。

それは相手もきっと同じです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

凛子