今まで臨床で実際観て・感じて・落胆して・嘆いてきて再確認できたことです。
早期離職や離職率の高い医院の根本的な原因はこれです。
ミスマッチ
合っていないのに雇い入れる。
求職者は一抹の不安を抱えながらも「何とかなるさ」的な変なポジティブシンキングで飛び込んでしまう。
それでは、雇用が安定しないのも
在籍が短くなるのも、無理からぬ話です。
先ずはは雇用側から。
大抵の医院では院長が直々に面接をして採用合否を決めています。
院長お一人で面接されることが多いようですが
そこにスタッフを同席させることも。
採用担当がいる所では、担当が一次、最終面接が理事長・院長という所もあります。
自身の経験も含めまして以下注意事項を。
㊟1 何のための面接か?
面接時に隣で一緒に聞いたり、離れた所で耳を澄まして聞いていると
段々話がそれて雑談になっている。
質問をして相手の話を聞くならまだしも、なぜか院長先生が一人で楽しく喋って
面接者がその話に相づちをしている。
面接時間の半分近くそうなっている場合も。
違う、そうじゃないんです。
面接の目的はなんでしょうか?
目の前の求職者が自院の文化・理念に適するか否かを見極めるのです。
必要事項のヒアリングが終わり、時間が余っての雑談ならまだしも、肝心の事を聞きもせず、聞き終わりもせず、雑談に突入してしまう。
それ、止めましょう!
雑談は、聞くべきことを聞いてから。
もちろん、相手の緊張が一瞥して分かるなら、導入部分は雑談でも構いませんし、
その方が緊張を和らげ会話を進めることができるでしょう。
院長と一対一で面接となれば誰でも緊張はつきものです。
しかし、それがメインになってはなりません。
面接時に同席者がいる場合は、忖度不要。院長先生を目的に引き戻してください。
時間は誰にとっても貴重です。
㊟2 業務内容に必要なスキル・経験を聞き出せているか?
具体的にどんな事をどんな風に行ってきたかを聞き損ねてしまい、後々ミスマッチが双方に露呈する事があります。
いわゆる「こんなはずではなかった」です。
面接を受ける側の立場で感じていたのは、
今まで組織の中でのポジション(役職ではなく大局的か限局的か。これ実は大事)
今までの職場環境(忙しいのか暇だったのか)
具体的にどんな業務内容だったのか(その職種専業かアシスト・受付兼業か)
仕事のやりがいは何か(その人にとっての仕事の価値観)等。
一般的に職歴といわれるものです。
思い起こすと具体的に聞かれた記憶があまりないのです。
医院の求める人材と目の前の面接者の経験が合うか否か。
その経験を知るには聞かなければ。
その人の背景を知るのに有効な手段だと経験上考えます。
是非、具体的に詳細を『聞いて』ください。
聞く・聴く・訊くです!
『面接は話すより話をさせる』が鉄則です。
少しでも質問に難色を示したり、躊躇があれば、それは後々いろいろな場面でも同じ反応を示すことがあります。
小さな変化を見過ごさないようにしてください。
そういう意味でも、スタッフ等他者に同席してもらうことは有効です。
そもそも、既存のスタッフと共にこれから働く人を、院長一人の『良かれ』で決めてしないがちなのも長年疑問に思うことです。
もちろん、雇用責任者は院長ですから当然ではあります。
しかし、院長目線とスタッフ目線では見る所が違います。
同席者(スタッフ)に補足的な質問をしてもらうのも一つです。
複数で客観的に・総合的に検討することは先々を見据えると大切なことではないかと思うのです。
【医院は一つのチーム】で働くのですから。
注意事項、まだ続きます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
凛子