患者さん(様)
従業員
こうした人たちの『不』の解消はさることながら、
やはり見過ごしてはならないのは医院の管理責任者である院長先生の『不』を解消なくして円滑な医院運営・経営は始まらないということ。
規模が大きな医院であれば、勤務医がいらっしゃたり、
チーフという役職がついたスタッフがマネジメントを担ったり、
事務長という存在が名の通り様々な事務関係を処理してくれる。
そのような医院であれば、比較的院長先生は経営者と管理責任者としての本来の業務に集中できるというもの。
しかしながら、それが叶うのは限定的であることは確か。
小規模医院であれば、様々な管理を一手に担っておられるのが現実。
一切合切をすべてご自分でなさる医院の方がはるかに多いことか。
一人ドクターの医院では倒れる事すら出来ない(当たり前ですが)状況のストレスはいかばかりかと存じます。
◆目の前の【本来やるべきこと】に集中するために
経営面を考えることはもとより、
日々の診療を滞りなく遂行する。
これなくしては何も始まらぬことで。
まずはここに集中していただく環境作りが必須な訳です。
特に『心が亡くなる』と書く忙しい医院では、
やらねばならぬことが次から次へと矢継ぎ早に待ち受け
『忙しさに殺される』と書く忙殺に陥っています。
診療だけならまだしも、
業者からの電話応対であったり
訪問業者とのちょっとした打ち合わせ
その他の事務関係の処理に追われることしばしば。
それを診療時間内外でタイミングを問わず行っておられる。
たまにいらっしゃるのですが、目の前の患者さん(様)を放置して事務的な事を優先してしまう先生方が。
思うに、こういう状況は歯科の独特なものなのではないでしょうか?
街の内科など医科の診療所で、診療中、その診療に関係のないことで中座されたり、そのことで長時間待たされたりすることは経験上ないのはたまたまなのでしょうか?
目の前の患者さん(様)を治療しながら、他の指示を出していたり、
場合によっては離れた所へ声を大にして指示を投げかける先生方もおいでになります。
経験上少なくはありません。
それを見聞きするたびに心の声が叫びます。
「おやめくだされ…」
医院によっては
目の前の患者さん(様)に関係のないことを伝達する場合、声を出さない様に(個人情報の関係上)メモに書いてお見せするシステムを導入されている所もあります。
(賛否ではなく一例です)
外部からの電話対応は診療中は取り次がずに、手が空いた時に対応する所もあります。
そうして目の前にあるやるべき事・やらねばならぬ事に集中できる環境を作られている医院もあります。
診療時間中であったとしても、
手すきの時間があればそこに事務的なやるべきことに時間を費やせるのでは?と思うのは素人考えなのでしょうか?
診療だけではなく、
スタッフマネジメントや運営(経営ではありません)に関しては、ある程度スタッフに任せることで自立・自律したスタッフを育てる事にも繋がります。
労務管理にしても、スタッフに任せる事に抵抗があるならば、多少経費が掛かっても
アウトソースすれば月末月初はレセプトに集中できるのではないでしょうか?
よく言われることですが、
【自分にしか出来ない仕事なのか】
【自分でなくても出来る仕事なのか】を見極めないと本当に心とカラダが壊れてしまいます。
そうなってからでは遅すぎます。
替えの利かない一人ドクター・院長先生の皆様
日々のリスペクトを込めて御自身の『不』を解消していただけたらと思います。
その波及効果は絶大です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
凛子