凛子のつれづれ

歯科で働くこと・組織の在り方を気ままに書いています。

つれづれ67 『不』を解消する②

 

今回は歯科医院で働くスタッフの『不』に関して考えてみたいと思います。

 

残念ながら、近年は以前に比べて短いサイクルで転職を繰り返す人が増えているようです。

 

医院にしてみれば採用にかけた手間暇が徒労に終わりますし、

スタッフにしてみれば、やっと覚えはじめた仕事を手放して新たな職探しに再び労力を注ぐことになり。

【成長の機会】を逃してしまうことにもつながります。

 

雇用する側、される側、双方に貴重な時間が功を奏さずに終わってしまうのです。

 

もったいないもったいない。

残念無念極まりない。

 

◆スタッフにとっての『不』とは

 

一旦採用されると、医院の一員になるべく様々な新しいことを覚えなくてはなりません。

 

経験あること、未経験なこと

仮に経験があっても医院ごとにシステムが異なっていたりもするので、大変です。

新しい環境で緊張のなか、次から次へとインプットの嵐

準備したメモ帳もあっという間に書き終わります。

 

新しい環境ですから、慣れないことでミスや不足があるのは当然のこと。

そこを、あたかも以前から在籍しているかのように強い口調や𠮟責で(在籍年数に関わらず本来はよろしくないことですが)問いただす方もおられます。

 

そういう状況を身をもって体験したり、見聞きしたりすると

「人を育てる」ことの難しさを改めて感じます。

 

責めたところで

叱責したところで

人が成長するはずはないのですから。

昭和な人材育成の手法はとっくにオワコンです。

まぁ、そういう方法で育てられた人たちがやりがちなことでもあります。

 

怒鳴る

強い叱責

人格否定をされる様な言い方をされてしまえば、

スタッフは【不安】で致し方なし。

 

「ここに自分の居場所はあるのだろうか」と考えはじめます。

 

これは在籍の長短に関わらず十分起こり得ることです。

【不安】の限界値を超えた時には、次の一歩を踏み出す準備が始まっているかもしれません。

 

労働環境や待遇面でもスタッフを【不安】にさせないことが重要です。

 

過酷な労働環境が当り前になってしまえば、それは【不満】や【不信】にまります。

倹約が度を過ぎても同様。

 

こういうことを申し上げると、

「なんでもかんでもスタッフの希望を聞いていたらキリがない」と仰るかたも実際におられます。

 

そこに関しては同意。異論なし。

 

要は、

スタッフにとって多少なりとも忙しい環境であっても、

その忙しさが不満の種にならない院内環境作りが大切なのだということ。

 

そもそも、忙しくなければ経営的にはアウトな話ですし。

 

「忙しいのは有難いこと」だという事をスタッフに理解させることも『不』を解消する一端です。

 

『心地よい忙しさ』を感じてもらえる環境作りです。

『この職場で働き続けたい』と思ってもらえる職場作りです。

 

患者さん(様)から愛される医院を目指す様に、

スタッフからも愛される医院も同時に目指さなければなりません。

 

両者から愛される医院に死角なしです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

凛子